どうだろう?
炭窯に名前を付けては?
安直にただ名前を付けるだけでは...
思案の末こう考えた。
ちょっと話しが大きくなるかもしれないが...
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炭を作る製造工程および出荷される最終的な炭の状態が、当窯独自の条件を満たした炭のみに与える品質保証。
いわゆる、原産窯統制呼称。
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名は体を表し、品質保証を表す名称。
その名称は【緑仙白炭窯(りょくせん はくたん かま)】としよう。
この「緑仙白炭窯」を名乗る為には、特定の製炭方法と規格を厳守して品質を保持するということになる。
言い換えれば、当窯の自主基準である。
これまで口頭継承が主だった製炭自術を基準を設けることで明文化につながり、よりスムーズな技術継承が可能になるのではないかと思う。
ベテラン炭焼き師は言う「自然相手の炭焼きに同じ条件の窯は二度とない」
長年の経験から導き出された感が重要だという。
しかし私は長年の感や経験を補うため、製炭を数値化し仮説と結果を比較して随時検証する。
良くも悪くも、ベテランが言うことも正しいのかどうか検証の対象である。
そうして技術を可視化し法則化する。
法則を十分理解した上で経験を積めば、原因と結果がわかりやすい。
すべての物は理にかなう動きしかしないからだ。
ここに関して言えば偶然などはあり得ないとも思っている。
緑仙白炭窯では基礎となる法則を一つ導き出している。
品質の安定化につながったことと、もう一つ。
炭焼きの概念として若手育成に一役買える筈である。
いち早く高品質の備長炭を作るための一指標。
マニアな話だが、いずれ製炭に関するテクニカルデータも商品に添付して提出できるようになるはずである。
それが原産窯統制呼称【緑仙白炭窯】
命名と共にそう決めた。